女性の病気
― こんな症状はすぐに病院へ ―

子宮がん検診で異常を指摘された

 子宮がん検診で異常を指摘されたからといっても、それは細胞の検査で異常が認められただけのことで、イコール子宮頚がん(頸がん)ではありません。指摘された細胞は異型細胞と言って、将来子宮頸がんに変化する恐れのある細胞ですが、すべての異型細胞が、必ず頸がんに変化するわけではありません。

 細胞の検査で異常を認めたといっても、肉眼所見でその異常を確認することは困難です。そのため、当院では、コルポスコープ(子宮腟部拡大鏡)を用い、肉眼ではわからない異常所見がどのように広がっているのかを調べます。

子宮腟部および頚部、頚管内のコルポスコープで確認できる範囲を詳しく時間をかけて観察します。そして、この検査の最後に、一番気になるところを、1~2ヶ所採取して組織検査に提出します。コルポスコープによる検査で痛みを感じることはありませんが、この組織採取を行う際、軽い痛みや出血を伴うことがあります。

この検査は、頸がんや子宮頚部異形成の確定診断を行うためにとても大切な検査です。

おりもの(帯下)の異常

 おりものが出ていること自体は異常ではありません。下着についたときは白かったおりものが、時間がたつと若干黄色味がかるとか、排卵日前後に、透明で卵の白身のようなおりものが出るのは異常ではありません。

 しかし、出たばかりのおりものの色がおかしい(黄色い、茶色い、緑色がかっている)、いつもと違うにおいがある、陰部や腟内に異和感があるようなら、迷わず婦人科を受診しましょう。子宮頸がんや子宮体がんといった悪性の病気や、細菌性腟症、子宮頸管炎(進行すると、子宮内膜炎や骨盤腹膜炎という重症の感染症になる)が起きているかもしれません。

生理(月経)の異常・生理不順

 女性の生理周期は、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)といった女性ホルモンによって、厳密にコントロールされています。正常な生理周期は25日から38日と個人によって差がありますが、例えば28日サイクルの人であれば毎月約28日で生理が訪れるといったように、個人のサイクルはほぼ一定です。

 不正出血は生理とは違う出血が起きることをいい、ホルモンバランスの異常以外に、子宮頸がんや子宮体がんでも起こります。

 生理の不具合にも、生理が止まった、周期がばらばら、生理のとき強い痛みがある、月経量が多いなどさまざまな症状があり、卵巣の働きの不具合、子宮内膜症や子宮筋腫といった病気が原因になっていることがあります。

 45歳未満で次のような症状がある方はぜひ婦人科を受診してください。

・生理が3カ月以上止まっている
・生理の周期が1週間以上ずれるようになった
・昼間も夜用の生理用品を使い続けている
・生理以外の時期に不正出血が起きる

生理痛がひどい

 ほとんどの女性にとって、月経前の不快感や月経痛は避けられないものです。鎮痛剤は適量であれば毎月飲んでも問題ありません。飲んで痛みが治まるなら、早めに飲みましょう。その人の痛みにあった鎮痛剤を処方することができます。

 ただし、だんだんと鎮痛剤が効かなくなり、痛みに耐えられなくなる場合には、他の病気が隠れている可能性も。そんなときは婦人科で相談してください。

 自分で体調のリズムを把握しておけば、痛みのセルフコントロールができるようになります。痛みがくる少し前から鎮痛剤を飲み始めれば、結果的には薬の量を減らすことができます。

生理の量が多い、生理の量が少ない

 一般的に月経開始の1~2日目は出血量が多く、3日以降は徐々に減っていくのが普通です。通常、2日目まではナプキンを2時間おきに交換(寝るときには夜用ナプキンを使用)、3日目以降はナプキンを交換する回数が減り、4~6日で使用を終了します。

 外出が不安なほど月経血が多い、毎回レバー状の塊が大量に混じる、1時間のうちに何度もトイレにいかなければならない、という人は「過多月経」と考えられ、ホルモンバランスの崩れが考えられます。子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れていることがあります。

頻尿や尿漏れ、残尿感、排尿時痛

「トイレが心配で外出が楽しめない。」「我慢できずに尿を漏らすことがある。」

 トイレの問題は、50歳以上になると、8人に1人が悩んでいる、とてもありふれた病気です。

 その他に、

・急にトイレに行きたくなり、我慢できないことがある
・咳やくしゃみの時に尿が漏れる
・眠っている間に漏れる
・膀胱や尿道に痛みがある
・尿の勢いが弱く、お腹に力を入れないと出ない
・尿が出し切れず何度もトイレに行かなくてはならない

 排尿に関する症状は、そのほとんどは膀胱炎や過活動膀胱が原因ですが、子宮筋腫や骨盤臓器脱などが原因でうまく尿が出ないこともあります。

避妊法を失敗した-知っておいて欲しい緊急避妊(アフターピル)のハナシ-

アフターピルとは、避妊をせずにセックスをしてしまった、避妊法を失敗した(コンドームが破れた)、レイプされてしまったなど、性行為の後の緊急措置として行う避妊方法です

 緊急避妊のためには性交後72時間以内に薬を飲む必要があります。この時間をすぎてしまった場合は、120時間以内に子宮内避妊具(IUD)の挿入など、他の方法に頼る必要があります。

 緊急避妊に用いる薬はピルの一種です。もちろん避妊効果は100%ではありませんが、望まぬ妊娠を避けるために、こうした方法があるのだということは是非知っておいて下さい。

残念ですが、アフターピルが本当に効いたかどうかは、服用後すぐにわかるわけではありません。数日ないし数週間後に月経があって初めてわかるわけです。また、緊急避妊の予防効果はそのとき一回限りです。その後のセックスは必ず確実に避妊してください。

緊急避妊薬は万が一妊娠しても胎児奇形の原因にはなりません、また、将来の不妊の原因にはなりません。