日本では、さまざまな分娩方法が採用されています。出産をする病院によっても取り扱っている分娩の方法は異なります。ここでは自分に合った分娩方法を見つけるために知っておきたい、種類と特徴を紹介します。
分娩の種類は2つある
分娩の種類は、経膣分娩と帝王切開の2つです。さらに経膣分娩は、自然分娩と医療処置が必要な分娩の2つに分けられます。
経膣分娩
自然に陣痛が起こるまで待って、膣から分娩する方法です。
①ソフロロジー式
陣痛の痛みに対する恐怖心を和らげるために、妊娠中に出産へのイメージを高めたりリラックスを意識した分娩方法です。
②ラマーズ法
呼吸に集中してリラックスし、痛みを和らげるという方法です。いわゆる「ヒッヒッフー」と呼吸するような分娩がラマーズ法と呼ばれます。
③フリースタイル分娩
決められた体勢ではなく、自由な格好で行う分娩方法です。自分が楽な体勢で出産に挑めます。
④無痛分娩
医療処置が必要な経膣分娩の1つです。陣痛の痛みを和らげるために硬膜外麻酔を使用します。麻酔をかけるものの意識はあるため、お腹に力を入れていきんで出産ができます。
⑤計画分娩
陣痛促進剤を用いた分娩方法です。赤ちゃんの発育や母体に何らかの問題がると判断されると、自然と陣痛が起こる前に分娩日を決定して出産します。
帝王切開
帝王切開は、逆子・多胎妊娠、その他に自然分娩ではリスクが高いと判断された場合に用いられる分娩方法です。
あらかじめ経膣分娩が難しいと判断された場合は、予定帝王切開を行います。予定帝王切開とは、日程を調節して手術を行う帝王切開のことです。一方で分娩直前や分娩中に経膣分娩が難しいと判断されると、緊急帝王切開に切り替えて出産を行います。
最初は経膣分娩での出産を予定していても、急遽帝王切開になる場合もあるのです。
出産方法はいつ頃決めるの?
出産方法はいつまでに決めればよいか、明確な決まりはありません。あらかじめ希望する出産方法がある場合は、その出産方法に対応している病院かどうかを調べてから検診を受ける必要があるでしょう。人気の産院はすぐに予約が埋まってしまうため、妊娠3か月ぐらいまでには産院の決定とともに出産方法も決定するケースが多いです。
ただし帝王切開に関しては、途中で医師から帝王切開でしか出産が難しいといわれるケースもあるため、妊娠3か月までに判断するのは難しいでしょう。実際に5人に1人程度は、ママの希望に関係なく帝王切開となっています。
帝王切開の可能性も頭に入れながらも、まずは自分の希望する出産方法を叶えられるかどうかで病院を選択してください。
どの出産方法が良いの?
出産方法がたくさんあると、実際にどんな出産方法が良いのかわからない、一番楽に出産できる方法が良い、と思う人も多いです。できるだけ痛みは少ないほうが良いですし、産後の回復が早いのも良いのは当然です。
しかし実際にどんな出産方法が楽と感じるかは、人によって異なります。楽だと思って選んだけれど、実際に出産してみたら痛みを強く感じた…など、あまり良い出産方法ではなかったと感じるかもしれません。楽な方法で選ぶのではなく、自分が取り組みたいと思える出産方法を選んでみてください。前向きに陣痛や出産と向き合うことで、痛みを感じづらく満足感のある出産ができるはずです。
人生に一度きりしかない出産を楽しもう
出産は、人生に一度きりしかないものです。何人も出産する場合でも、その時おなかにいるわが子の出産は、一度しかありません。ママと赤ちゃんにとって人生の大きなイベントです。長く良い思い出となるように、自分自身の考えをしっかりとまとめ、パートナーや家族と話し合って納得のできる出産方法を見つけましょう。
医院紹介
熊本市西区にある「すえなが婦人科・産科クリニック」は、地域に根差した女性のためのクリニックです。経験豊富な産婦人科専門医が、女性のさまざまな症状・お悩みにお応えします。一般的な産科・婦人科の診察だけでなく、トータルのがん検診、子宮頸がんの予防や早期発見、リンパ浮腫の治療、性感染症の診療にも対応しています。
患者さんにご理解・ご納得していただいてから診療を受けてもらうことを大切にしており、患者さん1人ひとりに時間をかけてお話をして、検査・治療などについて丁寧にお伝えすることにこだわっています。
ご自身の体で何か不安なこと・心配なことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
【医院名】
すえなが婦人科・産科クリニック
【住所】
熊本県熊本市西区二本木2丁目8-13
【電話番号】
096-352-7280
【診療時間】
9:00~12:30/13:30~18:00
※土曜の午前診療は14:00まで
【休診日】
土曜午後、日曜、祝日
【アクセス】
市電A系統「田崎橋駅」下車徒歩3分