女性ホルモンは、女性らしい体つきや肌・髪の美しさに関係しているホルモンです。しかし実際には女性ホルモンがどのような役割を持つのか、増えたり減ったりすることでどのような変化をもたらすのかを知らない人も多いでしょう。
ここでは女性ホルモンの種類や役割、体にどのような影響を与えるのかなどを紹介します。
ホルモンっていったい何?
ホルモンの役割とは
ホルモンは、体内のさまざまな器官から分泌されている物質です。血管を通し、全身をめぐって全身の器官へと働きかけます。
ホルモンはどこで作られる?
ホルモンは脳下垂体・甲状腺・副甲状腺・副じん・すい臓・生殖腺(卵巣や精巣)などの器官で作られます。ほかにも腎臓・骨髄・脂肪細胞などからも作り出されており、ホルモンの種類は100種類以上あります。
女性ホルモンの種類と役割
ホルモンの中でも、女性ホルモンには2つの種類があります。
エストロゲン
エストロゲンは卵胞から分泌されているホルモンで、卵胞ホルモンと呼ばれています。血管や骨などを健康な状態に保ち、コラーゲンの生成を促進します。別名、美人ホルモンとも呼ばれ、思春期から性成熟期にかけて、体の成長とともに増加していきます。最も多く分泌されるのは20代で、その後は少しずつ減少していくのが特徴です。
エストロゲンには、子宮内膜を厚くする、乳房の発育を促す、骨を形成する、自律神経を調整する、肌のツヤを良くするといった働きがあります。
プロゲステロン
プロゲステロンは、黄体から分泌されるホルモンです。基礎体温をコントロールしたり、子宮内膜を維持したりする働きがあります。生理周期では基礎体温と同じタイミングで分泌量が変化します。
プロゲステロンには、基礎体温を上げる、子宮内膜の環境を整える、乳腺を発達させる、排卵を止めるといった役割があります。
女性ホルモンの量が多い・少ないとどうなるの?
女性ホルモンは適正量が他も立てることで心身も正常に保たれます。ホルモンは少量でも大きな効果をもたらすため、ちょっとした乱れでも大きな異常として現れるでしょう。
女性ホルモンが多すぎると?
女性ホルモンの中でもエストロゲンの分泌量が多すぎると、子宮内膜が厚くなりすぎて生理が重くなったり、脂肪を蓄えやすくなったりします。結果として肥満につながるでしょう。また偏頭痛や無排卵、不安感や疲労感などを訴えるケースもあります。
過剰分泌が長く続けば、乳がんや子宮筋腫、子宮内膜症や子宮がんのリスクも高まると考えられています。
プロゲステロンが多すぎる場合は、情緒不安定や眠気、腰痛や肌荒れなどが起こりやすいです。生理前に多く分泌されるホルモンなので、生理前になると襲う心身のトラブルのようなものが発生すると考えるとわかりやすいでしょう。
女性ホルモンが少なすぎると?
エストロゲンの分泌量が少なすぎると、生理不順や無月経など、妊娠や出産にかかわる機能が低下します。肌荒れやむくみ、情緒不安定、骨が弱くなる、血管の病気にかかりやすくなるなどさまざまな症状が現れるでしょう。
一方でプロゲステロンが少なすぎると、黄体機能不全と呼ばれる病気が疑われます。黄体機能不全になると不妊を引き起こす可能性が高まります。
女性ホルモンを増やすためにできることとは?
更年期を迎えると、女性ホルモンの分泌量が多すぎて悩む人はほとんどおらず、減少して発生する症状に悩まされます。
女性ホルモンを促すためには、まずはバランスの良い食事を意識してください。1日3回、決まった時間に食事をするのがよいとされています。また睡眠の質の向上も重要です。十分な睡眠をとれずに脳の働きが悪くなると、うまくホルモン分泌の指示が出せずホルモンバランスが乱れます。ただ長い時間眠るだけでなく、すっきりと目覚められるような睡眠の質の良さを目指しましょう。
さらに、適度な運動も必要です。運動によって血行が良くなると、卵巣や視床下部にも酸素や栄養が行き届きやすいです。女性ホルモンの分泌を促す効果も期待できるはずです。
医院紹介
熊本市西区にある「すえなが婦人科・産科クリニック」は、地域に根差した女性のためのクリニックです。経験豊富な産婦人科専門医が、女性のさまざまな症状・お悩みにお応えします。一般的な産科・婦人科の診察だけでなく、トータルのがん検診、子宮頸がんの予防や早期発見、リンパ浮腫の治療、性感染症の診療にも対応しています。
患者さんにご理解・ご納得していただいてから診療を受けてもらうことを大切にしており、患者さん1人ひとりに時間をかけてお話をして、検査・治療などについて丁寧にお伝えすることにこだわっています。
ご自身の体で何か不安なこと・心配なことがあれば、ぜひ一度ご相談ください。
【医院名】
すえなが婦人科・産科クリニック
【住所】
熊本県熊本市西区二本木2丁目8-13
【電話番号】
096-352-7280
【診療時間】
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