女性の年齢と妊娠する力の関係

女性の妊娠する力は、年齢が高くなるにつれて低下することは、昔から変わらない事実です。

最も妊娠しやすいのは20代前半で、その年代をピークとして妊娠する力は少しずつ低下していきます。そして35歳を過ぎると、一気に低下するスピードが高まります。

「不妊」の定義とは？

妊娠する力は年齢が高くなると低下する、ということはわかっていても、あくまで一般的な確率であり、人によって異なります。20代でもなかなか授からずに悩んでいる人もいれば、35歳を過ぎていてもすぐに妊娠する人もいるのです。

「不妊」であるかを判断する際は、不妊の定義を基準として考えてみるとよいでしょう。

日本産科婦人科学会によると、不妊の定義は「妊娠を望む健康な男女が避妊をせずに性行為しているにも関わらず、一定期間妊娠しないもの」としています。

一定期間というのはおおよそ1年としており、妊活を始めてから1年過ぎてもなかなか授かれない…というときは、不妊の可能性があると判断しましょう。

不妊の原因って何？

不妊の原因は、夫婦によって異なります。

女性の場合は、排卵因子・卵管因子・子宮因子・頸管因子などがあります。月経の間隔が乱れたり、生理痛がひどくなったりという体調の変化も伴います。

一方で男性の場合は、機能不全・造精機能障害・精路通過障害・副性器障害などがあります。男性側が原因の不妊は精液検査で精子の液量や濃度、奇形率や運動量などを調べます。

不妊治療と妊活の違いとは

不妊治療と聞くと、何となくマイナスのイメージを感じてしまう人も多いです。しかし「妊活」であれば、前向きな言葉としてとらえられるのではないでしょうか。

1年妊娠できなければ「不妊」の定義は当てはまりますが、その段階で不妊治療を検討するかは、夫婦次第です。

1年の間に忙しくてタイミングがなかなか取れていない、正しい排卵日を把握でいていなかった、というようなケースもあります。その場合は、本格的な妊活を行うことでスムーズに妊娠が望めることもあるでしょう。

まずは気軽に「妊活」から挑戦してみてください。

不妊治療は夫婦で頑張ろう

不妊治療＝女性が行うもの、というような考え方は、一昔前までの考え方です。子供を持ちたいという思いを共有し、ともに歩んでいくという強い気持ちを持つためにも、夫婦で不妊治療に向き合いましょう。

夫婦で不妊治療に対して温度差があると、せっかくの治療もなかなかうまくいきません。例えば、妻側だけが不妊治療に積極的でも、夫側はそこまでしなくても…とあまり危機感を持っていなければ、治療が難しいでしょう。

不妊治療への考えの違いは夫婦関係をギクシャクさせる要因になりかねないため、まずは夫婦でしっかりと話し合い、今後の治療について考えてみてください。

もしかして…？と思ったら早めの不妊治療を

近年多いのは、もう少しキャリアを積んでから子供を授かりたい、不安なく子供を迎えるために貯金が溜まってから妊活をしたい、というように先延ばしにした結果、不妊治療をしなければならなくなった…というケースです。

最初にお話ししたように、妊娠する力は年齢とともに低下していくのが事実です。不妊治療は検査を受けなければ始められません。実際に検査をしても原因がわからないこともありますが、はっきりとした原因がわかればより効率の良い方法で治療が進められます。

もしかして不妊かも？と思ったときは、一度検査を受けてみましょう。